No.102193

真・恋姫無双~子義と仲達~12

gatsuさん

第12話です。
今回は虎牢関の戦いです。
そして、健のピンチです。

2009-10-21 02:04:29 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:3266   閲覧ユーザー数:2959

この作品は恋姫の二次創作です。

オリキャラ込みです。

初めてなので駄文です。

それを踏まえて読んでいただけると幸いです。

第12話:過去と現在

汜水関の制圧を終え、連合はすぐに虎牢関へ進軍を開始した。

現在、先鋒は袁紹軍と曹操軍が受け持っている。俺らと劉備の軍は後曲だ。

しかし、現在向かっている虎牢関には先ほど退却した華雄と張遼、董卓の軍師賈駆、そして「あの」飛将軍呂布がいるという話だ。

また、袁術の軍はさっきからずっと後曲のさらに後ろに陣取り、戦闘にも参加していない。

その事に関しては、また一刀が何か考えているらしい。

そうこうしているうちに、連合は虎牢関へ到着。袁紹軍、曹操軍は早速攻撃を開始した。

健「……じゃあ、俺らもあの混戦の中に混じるって事か」

一刀「ああ。それで、敗走するフリをして袁術の所まで敵を釣る。……まぁ、かなり無茶な作戦だけどね」

これが一刀の策だ。

はっきり言って博打としか言いようがない。

穏「でも、今私達にはそれしかできませんからねぇ~」

隣の穏が残念そうに口にする。

健「ま、雪蓮が決めたならそれに「健」……冥琳」

冥琳「話は聞いたな?これより我々は城門まで進軍する。一刀の護衛は任せるぞ」

健「あれ?それって明命やなかったっけ?」

冥琳「明命には、反転した後敵に当たってもらうからな。足が速いお前なら、さして遅れる事もなくそれに合流できよう?北郷のその後の事は、私に任せてくれていい」

健「ん、了解」

俺の返事を聞き、冥琳は雪蓮の方に戻っていった。

一刀「健、……ホントに大丈夫か?」

健「何がよ?」

一刀「前の戦より、明らかに疲れてるように見えるぞ」

健「んー。まぁ始めはお前のお守りやし、大丈夫やろ」

一刀「……無理はしないでくれよ?」

健「俺は自分の出来る事しかせぇへんよ。……ほら、行くで」

俺達は、前線に突撃する部隊に続いた。

魏 side

曹操「さすがは虎牢関といった所ね。……一筋縄ではいかないか」

荀彧「はっ。連携をしようにも、袁紹軍がああも突撃ばかりをしていては」

夏候惇「うむ。確かに邪魔だな」

夏候淵「何か、状況を変える一石があれば……」

司馬懿「……多分、もうすぐ変わるよ」

夏候惇「? どう言う事だ?」

司馬懿「春蘭ちゃん、あれ見てよ」

司馬懿の指差すほうを見ると、後方から突撃を仕掛けてくる軍がある。

兵「申し上げます!後方より砂塵!旗印は、孫一文字!」

司馬懿「やっと来た♪」

曹操「優。あなた、孫策の突撃が予測できていたの?」

司馬懿「まぁね。……さて問題です、今孫策さんが倒したいのは誰でしょう?」

惇姉以外「「「……なるほど」」」

夏候惇「?」

司馬懿「……秋蘭ちゃん、後で説明よろしく。……袁術軍は前に出てこないから、兵の損失が少ないでしょ?それを孫策さんがよしとするはずはない、でも袁術は絶対に自分から前線には出ない。なら、乱戦に引きずり込むしかないでしょ?」

曹操「なるほど。そこまで予測できているとは、さすが私の優ね」

司馬懿「モノ扱いはやめなさい。……袁紹さんとの連携が期待できない以上、あれが来るのを待ってたんだ」

荀彧「そこまで考えていたとは、さすがお姉様です!」

司馬懿「はは。私政治はからっきしだから、ここで役に立っとかないとね」

曹操「なら、この一石に乗じない手はないわね。春蘭、秋蘭。後退の準備をしておきなさい」

夏候淵「御意」

夏候惇「えっ?えっ?」

夏候淵「姉者、説明は後でしてやる。今は部隊を動かすぞ。」

Side out

虎牢関の門が開いたのを確認して、俺達は反転。袁術の陣までの退却を演じた。

曹操軍が上手く乗ってくれたお陰で、作戦は成功。ロクに迎撃準備の出来ていなかった袁術軍はボロボロ。

こちらの被害は、袁紹軍が上手く盾になってくれたお陰でほぼ0だ。

冥琳「では我らも反撃に移ろう。雪蓮!」

雪蓮「ええ。興覇、幼平、子義!」

3人「はっ!(応!)」

雪蓮「我らは袁紹軍を盾にしつつ、横撃をかけるぞ!」

3人「御意!(了解!)」

他を見ると、曹操軍、袁紹軍は反転、さらには劉備軍も敵軍に向かっていく。

雪蓮「孫呉の兵達よ!今こそ我らの力を見せ付ける時!雄たけびと共に突撃せよ!」

俺達も、周りに遅れまいと突撃を開始した。

健「せっ!」

目前の敵の喉を一突き。

健「はっ!」

横から仕掛けてくる敵の背後に回り、一薙ぎ。

周囲にいる敵は、目に見えて数を減らしていた。が……、

健「はっ、はっ……(あかん、ちょい疲れた……)」

疲労も、段々目に見えてきた。

健の最大の弱点。それは体力の少なさ。

もちろん、元の世界の時はそんな事は無かった。

ただ、元の世界と決定的に違うのは『敵の数』だ。

元の世界では、一度に戦うのはせいぜい40~50人。

だが、こちらではその10倍ほどの敵を相手にしなければならない。

また、以前の黄巾の戦は素人が相手だったためここまで疲れる事は無かった。

しかし、今回は多少なりとも訓練された兵が相手だ。

結果、健の体力がその変化に対応しきれず、動きが鈍ってきていた。

華雄「太史慈ー!」

そんな健を華雄が見つけ、突進してきた。

華雄「太史慈!汜水関で私を愚弄してくれた恨み、今ここで晴らす!」

健「ぎゃあぎゃあ、がなるなや、うっさいのう」

華雄「まだ言うか!その減らず口、我が戦斧で叩き切ってくれる!」

先ほどとは違う空気が流れる。

華雄「でやぁーーーっ!!」

剛撃と呼ぶにふさわしい一撃。

その一撃を、健は紙一重で避け、

健「はっ!」

その反動を利用して、脇腹へ一撃。

華雄「がっ!」

健「も少し、冷静になれたら、強うなるのに」

そう言いながら、華雄の背後へ回り込み、首筋へ手刀を打つ。

華雄「ぐうっ!」

華雄はそのまま意識を手放した。

健「ふうっ、ふうっ……よし。誰か、華雄に縄を!」

兵「はっ!……太史慈様、名乗りをあげないので?」

健「? ……あー。俺のおった世界にそんな文化なかったからなぁ。とりあえずそいつ、連れてって」

兵「はっ!」

健「敵将華雄!太史子義が捕らえた!華雄軍の兵よ!おとなしく俺らに……」

?「……ふんっ!」

健の名乗りは、何者かの一撃で止められた。

しかも華雄のそれより明らかに鋭い。

健「のわっ!……誰や!人の初体験を邪魔して!」

?「……」

そこには1人の少女が立っていた。

特徴的なのは、2本の触覚のような髪だ。

健「新手かい。……名は?」

呂布「……呂布」

その名に健は内心、焦っていた。

華雄は冷静さを失っていたから御しやすかった。

でもこの呂布は違う。

冷静、というより感情の起伏が少ない。そんな感じだった。

故に出方が読めない。

それに先ほどの一撃。

さすが三国一の武、といった所か。

しかも、こちらは体力に不安を残す。

健(さて、どうしよか……)

呂布「……来ないの?」

健「今、どやって攻めよか考えてんねん」

呂布「……来ないなら、こっちから行く」

一言だけ言うと、呂布は持っている方天画戟を振り下ろした。

それはさっきの華雄のそれとは段違いの速さだ。

健「ちぃ!」

しかし、速さなら三国一であろう、健もその剛撃を避ける。

呂布「……ふっ!」

追撃をかける呂布。それを避ける健。

この状況が暫く続いた。

そして……、

健「はあっ、はあっ……」

呂布「……」

優劣の差は明らかだった。

呂布「……速い。でも、逃げるばっかり」

健「こっちは、連戦で、疲れてんねん」

呂布「……もう終わらせる」

呂布は再度、攻撃を仕掛ける。

健「!」

それは、先ほどとは比べ物にならない速さだった。

健(こいつ、あれで加減しとったんかい!)

避けられないと判断した健は、逆に懐に入り込もうとする。

呂布「……せっ!」

しかし、その前に戟が振るわれる。

健「っ!」

なんとか戟の持ち手の部分を剣と小手で受け止めるが、そのままの勢いで吹き飛ばされた。

健「……っ痛う、お前何ちゅう力してんねん」

飛ばされた先で何とか立ち上がるが、

健(左腕が動かせん。……これは折れたか)

今の状況では、それは絶体絶命に等しかった。

しかし、その時状況が動く。

?「呂布殿ー!虎牢関が連合の手に落ちてしまいましたぞー!」

敵がもたらした、虎牢関陥落の報。

呂布「ちんきゅ……逃げる」

陳宮「洛陽には戻らないのですか?」

無言で頷く呂布。

陳宮「分かりました!音々音は何処までも呂布殿に付いていきますぞ!」

どうやら呂布は撤退するようだ。

呂布「いつか……」

俺の方を向き、呟くように言う。

健「ん?」

呂布「いつか……決着」

健「応。どっかでつけよや」

頷くと、呂布は去っていった。

明命「健様!ご無事ですか!?」

呂布が去ってすぐ、明命が近づいてきた。

健「明命か。はは、も少し……はよ……来いや……」

明命「健様!?健様っ!」

明命の呼びかけに応じる体力も無く、俺は意識を手放した。

G「今回のチラ裏は、健さんが倒れてるので代役としてこの方に」

 

一刀「……なぁ作者」

 

G「はい?」

 

一刀「健、大丈夫なのか?」

 

G「幸い、致命傷はありませんから。多分緊張がとれたのと過労で倒れたかと」

 

一刀「そっか。……でも、俺なんとなく気づいてたのに止められなかったな」

 

G「その辺は今後、強くなっていけばいいかと。作者としても、一刀君を成長させようと思いますし」

 

一刀「……分かった」

 

G「まぁ、まだ構想段階ですが。この『子義と仲達』のラスト辺りに2人の一番の見せ場を考えてるので、それまで努力してください」

 

一刀「あ、そうなんだ」

 

G「はい。さて次回ですが、簡単に言うと健が冥琳を泣かします」

 

一刀「え!?」

 

G「そして、冥琳が健を泣かします」

 

一刀「はい!?」

 

G「では、次回まで」


 
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