No.1013103

No.675 サクラスライム

ある季節に短い時にだけ咲き、刹那に散る花の儚さと美しさ。とある国では花見と称しそれが満開になると大勢で酒を飲み、大声で笑い合う宴があちらこちらで行われる。終わった後その辺りに住む隠れていたスライム達も人間の真似をして残った酒を飲み、宴を始める。かき集めた酒の残りだけでスライム達が酔うのには十分。体内のほとんどが水分である青い体は酔いで赤らんだ体に散って積もったピンク色の花びらが張り付きいつの間にか体内に吸収、ベロンベロンに。期間限定で見かけるスライムの誕生である。可愛い姿と一定期間しか見れないレア中のレア感から一目見ようと人は血眼になって探すが、当のスライムは酔ってその姿になった後悔からくる恥ずかしさと二日酔いならぬ十日酔いから滅多に現れる事はない。花の時期が過ぎ、酔いも覚めると頭の花もなくなり元の青いスライムに戻るが記憶がないらしく、二重人格の状態。倒した際に得られる経験値が通常のスライムと違うことでようやく発覚するらしいが、よほど意識してなければ誰もピンクのスライムだったとは気づかない。

2019-12-18 21:14:29 投稿 / 3037×3037ピクセル

2019-12-18 21:14:29 投稿
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