12/10/24 13:10 涼･麦穂 さん

209

小袖と分かる。そのような男が、供を二人も連れているのだ。それが、大垣城の方角から西へ向かって駆けて行く。「緋馬里。おぬしはこのまま真…

12/10/19 13:14 涼･麦穂 さん

204

急ぎ呼び寄せ、大坂へは援軍を要請し、それらを待ちつつ守りを固めて大垣城に立て籠もることとなった。その後はかねての予定どおり、北と南に…

12/10/17 12:22 涼･麦穂 さん

202

の日は死地に捨て置かれた島津勢であったが、東軍ひしめく濃尾平野の大垣城において、もっとも賑やかな夜を過ごした。　　稚拙な軍略によって…

12/10/13 12:10 涼･麦穂 さん

198

としておる、お城への一本道だじ」　ここまで来ると、木々の隙間から大垣城の灯りが時折見えるようになっていた。そしてそこからいくらも進ま…

12/10/12 12:30 涼･麦穂 さん

197

からもお迎えを出して下さると言うておられましたじ。澤渡の陣跡から大垣城へと退却した道を辿って戻って来いと」　そう言って『道を案内いた…

12/10/07 10:27 涼･麦穂 さん

192

渡れる浅瀬があり、兵子どもが最後まで渡渉していた個所であった。　大垣城を出てからしばらく、まっすぐに退却してきた道を進んだのち、道を…

12/10/06 17:46 涼･麦穂 さん

191

うな霧雨の空を見上げると、うっすらではあるが月の位置がわかる。　大垣城の天守と月の位置とを確かめると、ひらりと叢雲に跨（またが）った…

12/10/05 12:09 涼･麦穂 さん

190

えかねているのだろう。　東軍が動いたことで対応を迫られた三成は、大垣城へ戻るなり軍議を開いている。そのために惟新も豊久も本丸に詰めて…

12/10/04 13:18 涼･麦穂 さん

189

は、疲労とはまた違った心地の悪さを伴ったものとなったのだった。　大垣城へついた頃には、すっかり日も暮れていた。佐土原衆の馬を預かる緋…

12/10/03 10:37 涼･麦穂 さん

188

　さて、大垣城へと馬首を向けた豊久であるが、腹には三成に対するふつふつとした怒りをたたえていた。〈治部めが。己を何様じゃち思っちょる…

12/10/02 11:17 涼･麦穂 さん

187

んだ。兵子の半分ほどを渡らせてひと段落つくと、豊久は惟新とともに大垣城へ向かうことになり、後方は赤崎丹後に任せた。　呼ばれて叢雲を引…

12/10/01 12:25 涼･麦穂 さん

186

辿りついた。揖斐川の西岸に陣を敷いていたはずの石田と小西の軍勢は大垣城へと退いた後である。この揖斐川を、無事に渡河できるか。ここが正…

12/09/29 11:03 涼･麦穂 さん

184

の中の踏み石のごとく取り残された。〈まさに、『捨て石』じゃわ〉　大垣城の方向を一瞥し、肚裡（とり）でつぶやく。将来の布石としての『捨…

12/09/28 11:23 涼･麦穂 さん

183

質にしてさらに説得を試みる。しかし、三成はしばしの沈黙ののち、『大垣城へ退くが得策』と繰り返した。冷静なそぶりはしているが、家老を失…

12/09/27 12:06 涼･麦穂 さん

182

に参加していた。そして大垣城には無傷の兵が五千弱。　多対少を承知で防衛線を張ることにした今回の布陣である。大垣城からの兵と併わせれば…

12/09/24 10:56 涼･麦穂 さん

179

なわないので、惟新はそれ以上の言葉を呑み込んだ。　島津軍一千は、大垣城から東へ一里強の墨俣（すのまた）への布陣を命じられた。　島津軍…

12/09/23 13:54 涼･麦穂 さん

178

　島津軍が大垣城に入城し、『これ以上、東軍は押し出してこない』と三成が断じた日からわずか二日後。惟新と豊久が懸念していたとおり、清州…

12/09/15 11:01 涼･麦穂 さん

170

と美濃の国境には、急峻で知られる木曽川が横たわっている。さらに、大垣城の前には長良川・揖斐（いび）川という二本の河がある。これらを軍…

12/09/14 12:03 涼･麦穂 さん

169

日以上もかかってしまった『出足の遅れ』が響いたことだ。　　さて、大垣城には三成と、九州のキリシタン大名である小西行長が詰めていた。先…

12/09/13 11:25 涼･麦穂 さん

168

、やはりぐずぐずしているわけにもいかず、垂井を発って大垣城へと入った。　この大垣城であるが、元の城主を無理やり追い出した後に、西軍の…