ジャン さんのニュースレター

ジャン さん

「釣り」の解説

「釣り」の解説
今日の絵の解説。気合入れてネタを仕込んだはいいものの、全然思い通りに描けなくて悲しかったけど、こういう形もアリかなぁ。


何故釣りをしている女の子の絵なのかと言うと、
フランス語で釣りは「pêche」。これの発音に良く似ている別の言葉があり、
それが「pécheur」。罪人という意味です。

女の子は実は放浪児(薄汚い服装と色、伸び放題な髪)で、沢山の罪を犯して生きてきました。
薬(注射器)を使ったり、人を小屋に監禁して眺めて楽しんでから殺したり。
背景がストライプなのは、サーカス小屋っぽい雰囲気と鉄格子を表しています。

殺す相手(魚)は向こうから勝手にやってくるので、女の子はエサをちらつかせて待つだけ。釣りと同感覚。
また、女の子が浮いているような状態なのは、
支えてくれるものが無い・居場所がないという意味。

この薄暗い小屋の中で、毎日毎日釣りをして生きていく罪人。
そういえば、日本語でも「釣り」と「罪」は似ていますね。別にフランス語限定にしなくてもいいかも。


もっと説明的に血しぶきとか服をボロボロにしようかと思ったけど、
いかにもって感じがするし、あんまりくどくても仕方ないよね。
まぁ本当は描く気力が無かっただけですが。ここまでイメージと違ってくるとは。

・・・と、折角色々考えていたので、ここまで書いてみました。
もし、またこういう解説をしてほしいというお声があれば、今度も書いてみようかと思います。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。